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石のはなし
スタッフ夏目です。
うちの息子が聴いている基礎英語in English!今週のテーマはこちら!
<What is your personal treasure?>
“What is Maria’s peronal treasure?”
“It’s her rock collection.”
昨日の番組のダイアログはこんな感じだった。マリアさんの宝物はなに?
「若者が聴く番組」「personal treasure」「rock」という断片的な情報から、私は「マリアさんはロック(音楽)のコレクションを宝物にしている」という話だと思い込んでいたが、どうも違ったらしい。
ダイアログの続きはこうだった。
“Which rock does Maria like the best?”
“She likes the purple rock the best.”
Purple?むらさき?むかしDeep Purpleってロックバンドがいたけど、purple rockってどういうこと??
一瞬キツネにつままれた感じがしたのだけど、すぐに自分の過ちに気付いた。なあんだ、マリアさんが宝物にしているのは音楽のロックのコレクションではなく、むらさき色の石のことだったんだ!(あほだ。。)
石を宝物にするのは子どもだけという先入観が邪魔をしていたのかもしれない。
むらさき色の石を宝物にするのは、子どもでなくてもよくあることなのだろうか。
そういえば先日、レッツのスタッフの伊部さんが、いろいろな風貌の石をくれたのだが、そのなかに、むらさき色の石もあった。
通りに面した机の上に出しているレッツのチラシ類が風であおられて飛んでしまいがちなので、チラシを押さえる文鎮を探しているのだといったら、くれた。
大きな俵型おにぎりのようなごま塩模様の石。なんか妙なカーブを描くつるつるの黒くて白ごまがまぶしてあるような石。深い傷を負ってるみたいな石。平たい紫の石。おばあちゃんがしかめっ面しているみたいな石。
伊部さんが私にくれるとき、ひとつひとつの石が丁寧に段ボールにくるまれていたので、それはけっこう大事にされていた石なのだと思われた。
「どれが気に入ってる石なんですか?」と聞くと、おばあちゃんがしかめっ面しているみたいな石だと私が思っていた石をゆびさして「これ。なんかおいしそうじゃないですか?」とにこっとした。そういわれてみれば、しっとりとしてきめが細かく、おいしそうにも見える。
ふだんはそこらへんに落ちている石を文鎮がわりにしているので、同じようにぞんざいに扱っていいものか、ためらわれるのだが、あまり考えないことにしよう。
「伊部さんがおもしろい石をいくつも持ってきてくれたんですよ」と、今度は別のスタッフのまどかさんに話してみた。
すると彼女は、伊部さんの持ってきた石をためつすがめつ眺めて「うーん・・。」と浮かない表情をしている。「強いて言えばこれかな~はははははは」。彼女は会話の最初や最後によく笑う癖があるので、いいのか悪いのかよくわからない。
「もともと石は好きで、この石も第一印象としてはすごく素敵だと思うし、かわいい!おいしそう!触った感じもいい!と思うの。でも、10年前から、石が好きというところからだんだん発展して、石の「力」をとりいれるようになって」・・とまどかさんの石との生活の話をしてくれた。
聞けば、彼女は石のもつパワーを日常的に生活に取り入れているのだそうで、家の玄関や窓辺、要所要所に石をおいているのだとか。ただしどんな石でもいいわけではなく、御影石や姫川薬石といった石がいいらしい。それらの石には「ととのえる力」があり、同じ「石の力」でも姫川薬石の場合はさわると柔らく、優しい、女性的な感じがするけれど、荒々しく男性的な石もあるのだとか。それらの石たちの「力」を「ブレンド」して、石の「力」に合わせてあちこちに配置することにより「石の力とともに場が整えられる」のだそうだ。
ともかく、まどかさんの「石のエネルギー」の基準では、伊部さんの持ってきた石たちの中には「いい石」はあまりないようで、「うーん・・強いて言えば・・」ということになったようだ。
石といえば、たけぶんでは、館内を歩くと必ずひとつは石がみつかる。利用者のたけしくんがタッパーに入れた石をカチャカチャやっているうちに、いくつか飛び出してしまうからだ。たけしくんにとっては石はいつもそばにある必需品で、主にそれはためつすがめつ眺めるものではなくて、カチャカチャするものだ。だからたぶんカチャカチャできることが石の良さなのだろうし、その観点での「いい石」と「そうでもない石」があるのかもしれない。よくわからない。飛んでもひろわないってことは、それは「そうでもない石」なのだろうか。よくわからない。
たけしくんとシェアハウスで共に暮らすまいさんも「石拾い」という、お気に入りの石を探し求める散歩(というよりクエスト?)を日々行っている。固い張り感のあるものを好む彼女は、ふだんから固いものを指ではじいたり唇を寄せたりして物体の感触を味わっているが、石拾いクエストでは、ときには大きくて重そうで凶器にしか見えないものも拾ってきたりする。石のどこがそんなにも彼女を魅了するかは、やっぱりよくわからない。しかし、拾ってきた石を大事そうに抱えているから、理由はともかく、好きなのだ。
伊部さんが石を持ってきたことをきっかけに、石の話がぽろぽろとたくさん出てきたのでとりあえず書き留めておきます。
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