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あこがれのドッコラ活動

「★〇◆☆っっ!!!!」カチャカチャ

「▽■〇~っ!?★×◇■っっ!!!」ガチャガチャ!

毎朝5時、夜明けとともに次男の「ドッコラ活動」が始まる。大きなレゴブロックで作られた小さな仲間たちが空を飛び交って戦っている。これは何?と聞いても全く聞こえていないようす。ある日それをポケモンのキャラクター、「ドッコラ」だと教えてくれたけれど、別の日には「それ」はサッカーの選手で、妖怪ウォッチだったこともあった。最後には「ないしょ」といって教えてくれなくなってしまった。

 「ドッコラ」たちはたいてい交戦をしていて、次男はブロックと一体になったかのような手つきですばやくドッコラを組み立てながら、次の展開を創造しつづけていく。そんなとき、家族がかける言葉はまったく耳に入らないのだった。

 4歳から8歳の長きにわたり、次男の心を捉えて離さなかったドッコラ。私はドッコラたちに軽いジェラシーを感じながらも、我が家のごく普通の居間で、彼が脳内で繰り広げる大スペクタクルの空想の世界に、ほとんどあこがれといってもいい美しさを感じてきた。ああ、生きている、そんな感じがした。

もう消えてしまったドッコラ活動、たくさんのたくさんの記録を残して眺めている。

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