スタ☆タン!!ミュージカル未満。松宮は見た!

2022年5月13日

愛媛・松山/『スタ☆タン!!ミュージカル未満。松宮は見た! 』

日時:2022年2月26日(土)14:00~16:30

会場:シアターねこ(愛媛県松山市緑町1丁目2−1)

出演:入義秀子、カンダマン、初期衝動(佐々木家)×豊島足穗、のぶ、ハズシゲ、松宮俊文

音楽・演奏:中ムラサトコ(ヴォイスパフォーマー)

司会未満:杉山田スギオ(地産地消アーティスト)

審査員:井上志保(社会福祉士)、牛島光太郎(美術家)、越智雄磨(ダンス批評)、杉田可縫(クリエイティブサポートレッツ)、高木蕗子(クリエイティブサポートレッツ)、豊島吾一(今治ホホホ座)、長島確(ドラマトゥルク)

審査員未満:武井裕章(PAAC平和通りアートセンター館長)

ツッコミ未満:鯰川多ヌ吉(覚醒チンドンネットワーク)、戸舘正史(松山ブンカ・ラボ)

主催:認定NPO法人クリエイティブサポートレッツ 協力:松山ブンカ・ラボ

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 関連企画展覧会

『展覧会未満』
参加作家:青とのの子、しょうたろう、豊島足穗

キュレーター:牛島光太郎(美術家)

日時:2022年2月14日(月)~3月11日(金) 平日:11:00-15:00 土日祝:13:00-17:00

会場:PAAC 平和通りアートセンター (愛媛県松山市平和通1丁目1−2 物語カフェかまどねこ2階)

【杉田は見た!スタ☆タン!!レポート】

ぶんちゃっちゃぶんちゃっちゃ。遊園地で聞くような軽快なピアノの音と、「いらっしゃい、いらっしゃい、いらっしゃいませ」とやわらかくちょっぴり妖艶にひびく歌声とともに、このミュージカルっぽいものは始まった。司会のおじさんがバスガイドの格好をした女性とともに登場し、ほぼ90度の角度でお辞儀をしたと思ったら顔は客席をじっと向いて左から右へとお客さんをスキャンする。あ、あやしい・・・!そうこうしていると、男性2人組が出てきて舞台を見るように座った。「あれ、松宮くんじゃない?」と舞台の方を指差す。司会のおじさんはいなくなり「松宮くん」と呼ばれるそのひとは、赤い布をかぶって「さむいなーさむいなー」と稲川淳二っぽい口調で言っている。(でもあんまりさむそうじゃない)松宮くんは寒さをしのごうと、巨大な箱から巨大なマッチ棒を取り出して、シュッと火を灯した。その瞬間!お面をかぶった男の子が出てきて敵と戦闘を始めた!審査員に渡されたコマンドボード、そのボードから次の行動を選べという!なんてムチャブリだ!「さあっ、どうするっ?」と男の子。敵はいまにも男の子に襲い掛かりそうだ!なんだ!なんなんだ!!

「スタ☆タン!!ミュージカル未満。 松宮は見た!」は、ミュージカルっぽい舞台のなかで、出演者が順々にそれぞれの「表現未満、」「日々の営み」「音楽」などのパフォーマンスを行っていくステージだった。ドラマ的な演出がされた部分と、パフォーマンス部分とが入り乱れる構造になっていて、出演者たちは演じているようにも、日常の姿のようにも見えた。演技と日常が行き来するのも面白いし、それぞれの個性がぶつかりあうのになぜかひとつの舞台としてもまとまっていて、見ていてとても楽しかった。

 今回の出演者のみなさんは松山ブンカ・ラボとかねてより交流のある人たちのようだった。いままでも一緒になにか面白いことをしたり、語り合ったりしている仲のようだった。会場になった「シアターねこ」では、人が集まったり、表現したり、人の表現を見たりするなかで、日々出会いが生まれている。そして松山ブンカ・ラボの戸舘さん、松宮さんが場所をひらいて、人と話して、面白いこと一緒にやってみませんかと声をかけ、ひとが表現する「場」を作り続けている。日々の積み重ねがなければ今回の松山のスタ☆タン!!はできないことだったと思う。ようやくわたしは、スタ☆タン!!が開催され続ける意味をすこし知ることができたのかなと思った。

レポート by.レッツスタッフ 杉田可縫

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