スタ☆タン!!Z feat.そこをなんとかVOL.2

2022年4月18日

福島/そこをなんとか「スタ☆タン!!Z feat.そこをなんとかVOL.2」

 日時:2022年2月13日(日)18:00〜20:00

会場:いわき市平 いつだれkichen.

猪狩 僚(そこなん代表)
高木 市之助(アートディレクター)
大平 裕太郎(言語聴覚士)
ふきこ(スタタン公式キャンギャル)

司会 小松 理虔(地域活動家)

出演者:
小松佐和 さわ&じった まる
のぶくん 
猪狩僚 リコフィルター /tiktok作品
高木市之助 てんちゃん
佐藤洋美 
田村丈太郎 
青木ビデオ 
大平裕太郎
好間北二区ばばぁの会
木田航太郎 

【スタ☆タン!!レポート by.キャンギャルふきこ】
いわき市の地域包括メディア「igoku」を手がけるデザインチーム「そこをなんとか」が送るスタ☆タン!!は、動画で投稿された日常の中の誰かのアツい表現を、四人の審査員が様々な角度から鑑賞し語るオンライン配信番組となっている。些細な表現、意味不明に思われる叫びや、思わず口ずさんでしまうメロディ。そこには、人間の根源、表現の根源があるはず…。去年に引き続き2度目のスタ☆タン!!。今回はいわきで食堂やオルタナティブスペースの活動も行われている「いつだれkitchen」で開催した。

投稿された動画作品(そこをなんとかでは「作品」と呼んでいる)を鑑賞し、クロストークするのは、言語聴覚士、デザイナー、編集者、民俗学者などなど多種多様ながらも、日頃共に活動しているメンバーならではのグルーヴ感が生まれていた。

 動画作品は、そこなんチームや地域の身近な人々の日常の表現がそれぞれの鑑賞者の視点とともに切り取られてた。雪の中即興雪ソング&ダンスを披露する女の子、親と囲む食卓で「ビール、ビール、泡ビール♪」と独自のフリとともに口ずさむ男の子、「コロナは七千百万五百♪」とフルート片手に謎の節を唱える男性。また、小型音楽オーディオを自らの口で塞ぎフィルターをかけるという人力エフェクトをする女の子や団地の中で歌うデュオなど、審査員からもそのそれぞれ独自の表現への感嘆とともに「これ一枚のコンピレーションアルバムが作れるんじゃないか?」と言った声もあがりました。

 その後も、対象は人間にとどまらず、庭に訪れる小鳥が毎日のように木の実の殻をやぶる様子を記録した「今日も私は殻をやぶる」や、去年に続きおなじみの地域の公民館に集まりハレとケの合間のように踊りを披露するおばちゃんたちの姿を収めた「北2区」など老若男女の模様が集まった。

 しかし、審査トークの中ではそこなんスタ☆タン!!の課題も話題に上がった。今回、地域の福祉施設など様々な場所に参加の誘いをかけ、「そういうのうちでもあるかも!」となったものの、あと一歩動画作品としてスタ☆タン!!に上がってくるまではいかない、というものだ。誰かの日常のグッとくる姿を動画に収める、そしてそれをみんなで鑑賞し話し合う場へ公開するという2つのハードルを乗り越える必要がある。誰かの日常の意識していないかもしれない表現を第三者目線で切り取り面白い!という行為は時として暴力性もはらみ、丁寧さが必要だ。それでも、自分だけかもしれないけどあぁなんて素晴らしいんだろう!と日常の表現を慈しみ、自分はこう見た!とそこなんスタ☆タン!!の一夜のように真剣に語り合うことで生まれるものを共有していけたらと強く感じた。

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