多様な人々が暮らし、それぞれが文化的で幸せな生活を送れる社会を築いていく社会包摂(ソーシャルインクルージョン)の考え方は、これからの社会の中で重要な課題になっています。これまでの社会制度が通用しない現代で、私たちひとりひとりが自分オリジナルの幸せを、それぞれが考えていかなければならない時代になりました。そのために、自分の「生き方」「あり方」「働き方」を模索・再考・塾考する「生きるための意識改革」を起こす機会・場が必要だと思います。
重度の知的障害の人たちとの出会いは、新しい価値観やとらえ方に出会い、人と人との関係性や生き方などを考える機会となります。彼らとの出会いは、「他者を知る」機会となり、多様性について考える機会になります。新施設は、重度の障害のある人の活動場所を開放し、ここを拠点として行うツアー(観光事業)、市民講座、カフェ、音楽スタジオなどを通して、様々な人々の「学びの場」を提供したいと思います。
重度の知的障害のある人たちが中心市街地に、出かけ、トラブルも含めて、近隣のショップや、行き交うその姿を通して、まちに様々な影響を与えていけるのではないかと思います。障害のある人のありのままの姿が、人々の人生観を変えていくのではないかと考えています。