2017.9.30-10.1 ツアーレポート - 特定非営利法人 クリエイティブサポートレッツ
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2017.9.30-10.1 ツアーレポート

2017.9.30-10.1 ツアーレポート

2017年9月1日[土]〜10月1日[日]の2日間、タイムトラベル100時間ツアーを開催しました。参加者は、障害福祉施設の職員やメディアの研究者など5名の方に参加していただきました。

まずは、簡単なガイダンスでツアーの過ごし方のレクチャーを受けます。「何をしてもいいです。なんなら寝てしまっても構いません」と、かなりの自由を与えられて戸惑ったという方もいらっしゃったそうです。

ガイダンスが終わると参加者は2階へ。そこには、1時間半前から場を温め続け若干疲れ気味で爆音を鳴らす人々が。(あたためているときの様子はこちら→https://soundcloud.com/sasakiyuichi/20170930-session-with-kazuki-ogata)ツアーのお客さんが来ると、「おもてなし」の精神で、疲れた身体をに鞭を打ちギアをあげるのはスタッフ。しかし、その様子を見て参加者の方は「だれがスタッフで誰が利用者か分からなかった」という感想を残してくれました。

お昼ごはんの時間。利用者のみんなと席を並べ、おしゃべりしたり、お互いになんとなく存在を意識したりしながら共にお昼に一時をまったり過ごしました。

昼食後、お互い同じ「女子大生」(片方は院生)ということではじまった、訪問客とバイトの腕相撲対決。「女子大生」というアイデンティティーをかけた真剣勝負が繰り広げられました。

午後は自由時間。主に子どもが過ごしている3階で一緒に遊んだり、そのまま1階に残ってのんびりおしゃべりしたり、それぞれ思い思いに過ごしてもらいました。積極的にまわりに関わっていこうとする姿がみられました。

りょうがくんが書いたABCの紙に丸つけ。りょうがくんが発する単語を聞き取って書いてあげるとよろこぶので、必死に聞き取ろうとしていました。気に入られないと、紙をがさっと持って他の人のところへ行ってしまいます。りょうがくんに振り回されながら一喜一憂。

階段の方が騒がしいと思って見ると、おがたくんが倉庫から壊れた家電を運び出していました。それらを台車に乗せて散歩に行く、通称「おが台車」の準備をしているようです。

「おが台車」が完成して出発するまでは、引き続き1階でのんびり過ごしました。途中、その場にいる全員が、りょうがくんが歌い飛ぶ様子を手拍子しながら見る一幕もありました。

ようやく「おが台車」が完成すると近くの小学校へ散歩へ出かけました。みんなで不安定な台車を支えながら、わいわい移動。小学校に到着すると青空のもと、それぞれ思い思いに過ごしました。

「おが台車」と平行して、おおたくんと散歩に行った一行(おおたくん、スタッフのササキ、参加者1名)もありました。そちらは、1対1対1の関係の中で充実した時間になったようです。

利用者の皆をそれぞれの家へ送り出した後は、スタッフが毎日書いている振り返りに参加者も参加。その日に体験したこと・感じたことを紙に書き出していきました。

夕食は、浜松餃子パーティー。浜松名物の持ち帰り餃子と豚汁でお腹を満たしました。

夕食の後は、振り返りトーク。「スケジュールとか、プログラムを決めていなくても、ぬり絵をするとか、それぞれやることが決まっているように見えるが、どのように決まっていくのか?」という質問を投げかけられたり、「作品を作る/作らない」「訓練をする/好きなことをする」の二項対立について話したりしました。

トークの後は、近くのスーパー銭湯で汗を流して1日目は終了しました。

2日目は、施設がいつもはお休みの日曜日ということもあり、シークレットツアーとして、利用者2名にガイドになってもらって浜松の街中へ出かけて行きました。この日は、ゆりの木通りで手作り品バザールが開催されていて、多くの人でにぎわっていました。

ガイドの一人、まつもとくんはバザールの人混みを元気よく疾走。じっくり出店を見ながら歩くと半日はかかるであろう道のりを、30分で駆け抜けていきました。駆け抜けながらも気になった人を見つけると次々と声をかけて挨拶。相手に伝わらない言葉を一方的に話しかけて、自分が満足すると去っていくというのを30分間全力で成し遂げていました。会場を一回りすると本人も同行したツアー参加者もヘトヘト。短時間で多くの人に印象を残すことができたのではないでしょうか。

もう一人のガイド、ゆうじくんは、男性のツアー参加者とのんびり散策。男性にも、同じ年くらいの障害をもった子どもがいるということで、本当の親子のように街を歩いていました。男性は、帰りの車内で「最近、息子とこんな風にでかけてないな」と漏らしていました。

手作り品バザールを駆け抜けた後は、ゲームセンターで遊び、昼食へ向かいました。

昼食は、ローカルファミリー中華レストラン「五味八珍」。我々スタッフも利用者と外食に行く機会が、ほとんどないので、どうなるのか心配しましたが、ツアー参加者に囲まれ楽しく食事をすることができました。店員さんもやさしく対応してくださり、まつもとくんの握手に何度も応えてくれました。さすが、「お母さんへ
お子さんは散らかす名人です。・・・」というポスターが貼ってあるお店です。

昼食が終わると、のヴぁ公民館に戻って、代表の久保田と2時間ほどトーク。レッツ設立の背景や理念の話を、ツアーの体験も踏まえて、聞いてもらい、話をしていきました。

ガイドの二人は、横で、のんびりビデオ鑑賞と絶叫しながらのゲーム。

最後は、スタンプカードに29時間分のスタンプを押して、今回のツアーは終了。100時間の滞在を目指して、またのお越しをお待ちしております!