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【動画あり】 「表現未満、」と生活/記憶 松本篤(NPO法人remoメンバー/AHA!世話人)

8ミリフィルムのホームムービー、動物園の象との記念写真、戦地へ送られた励ましの手紙など、“市井の人びとによる記録”に着目し たアーカイブづくりに携わってきたAHA![Archive for Human Activities/人類の営みのためのアーカイブ] 世話人の松本篤さんと ともに、個人の生活=記憶に出会いなおす・触れなおす方法をめぐり考えます。

日時: 2019年 11月 15日 (金曜日) 時間:18:30~20:30
場所: たけし文化センター連尺町
ゲスト: 松本篤さん

松本篤さん

1981年兵庫県生まれ、大阪在住。2003年より、「文房具としての映像」という考え方をモットーに活動するremo[NPO法人記録と表現とメディアのための組織]の運営に参加す る。2005年より、“市井の人びとの記録”に着目したアーカイブ・プロジェクト、AHA![Archive for Human Activities//人類の営みのためのアーカイブ]を、remoの事業のひとつと して始動させる。近年の主な実績としては、記録集『はな子のいる風景』(武蔵野市立吉祥寺美術館 2016)や、ウェブサイト『世田谷クロニクル1936-83』(生活工房 2019)な ど、場づくりから書籍制作まで、さまざまなメディアづくりに取り組んでいる。時間的/空間的な隔たりを前に、イメージはどのように働くのかという問いを、一貫して探求している。 8ミリフィルムのホームムービー、動物園の象との記念写真、戦地へ送られた励ましの手紙など、“市井の人びとによる記録”に着目し たアーカイブづくりに携わってきたAHA![Archive for Human Activities/人類の営みのためのアーカイブ] 世話人の松本篤さんと ともに、個人の生活=記憶に出会いなおす・触れなおす方法をめぐり考えます。


★当日の様子をレポートします★

レポート:「表現未満、手探りトーク」vol.1 松本篤「表現未満、」と生活/記憶

 NPO法人remoメンバー/AHA!世話人の松本篤さんの活動のお話をうかがい、「表現未満、」と生活/記憶についてともに考えました。

アーカイブを書き換えるとは?

 トークではまず、松本さんから「アーカイブを書き換えるとは」という問いが会場に提示されました。従来のアーカイブは、公的な記録として、専門家主導で大きな組織によって行われてきました。それに対して、AHA!が行ってきた、8mmフィルムの収集と鑑賞会、写真集「はな子のいる風景」、「『慰問文集』再々発行プロジェクト」といった企画は、⑴市井の人の何気ないものや、アーカイブを通して結ばれる人の関係性に価値を置くこと、⑵知らない時代を知ること、⑶誰かの残したものと自分をつなげる面白さ、を軸に展開されてきたといいます。

 トークでは、冒頭の問いに対して、アーカイブを個人的なもの・小さいものへと書き換えること、アーカイブという書き換えの過程で生じるズレを引き受けつつもできる限り複雑なままを提示すること、という応答が与えられました。

記録=人と人との間の踊り場

 ディスカッションでは、「表現未満、」というアイデアと共通する点として、「価値がないとされていたものへの着目」や「分からないことに対する想像力」という意見がありました。

松本さんは、アーカイブする素材やその提供者と向き合うことを強調し、記録とは、人と人とがコミュニケーションし楽しむための「踊り場」となるものといいます。最後には、「面白いな」と思われることを通してアーカイブが書き換えられていく、という展望も語られました。

(報告:佐藤航也)

当日の配信動画を以下からご覧いただけます

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