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「テルちゃん、とっとこするかぁ!」

「トットコするかぁ!オオキノゾミさん!!」

朝、たけし文化センターの2階からはそんな声が聞こえてくる。

去年アルスノヴァに新しくやってきたテルちゃん。

彼女は音楽が好きで、自分の好きな歌に乗せてニコニコと部屋中を走り回る。 その軽やかな姿が岩壁を駆けるカモシカのようだな、と第一印象で思った。音楽が止むと、床に寝そべり大きなクッションで顔に蓋をする。こちらはヤドカリのようだ。

彼女は特にとっとこハム太郎の歌が好きだ。私はテルちゃんがやってきた当初、偶然そのことを発見したが、延々と歌を聴くのが辛くなってきた私は、長らく弾いていなかったピアノを練習し、ハム太郎を会得。私のぎこちない弾き語りを最初は渋々聴いていたテルちゃんも、今では走り回ってくれるようになり嬉しい。

しかしテルちゃん、私の名前はタカギフキコと言うんだよ。

あまりにも違う名前で呼ばれるので親御さんに尋ねてみたが、知り合いに「オオキノゾミ」なる人物はいないという。誰なんだ、オオキノゾミ…。

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